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こんにちは!ぬいぺです。
今日は家庭用ミシンでニット縫うコツや詳しい縫い方を紹介します。おうちのミシンでニットソーイングにチャレンジしてみたいけど、
「家庭用ミシンでニット生地って縫えるのかな?」
「どんな道具や設定が必要なの?」
と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
わたしもお裁縫初心者の頃はミシンでニットなんて無理では?と思っていました。
でもやり方やコツがわかれば、おうちの家庭用ミシンでニット素材は縫えます!
縫いやすい生地や詳しい縫い方をまとめたので、参考にしてくださいね(*^^*)
もくじ
どうして家庭用ミシンでニット生地を縫うのはむずかしいの?
家庭用ミシンでニットを縫いたい人
その理由はずばり、「伸びるから」です。
ニット素材はTシャツやトレーナー、スウェットやインナーなど身の回りのいろんなアイテムに使われています。糸を編んで作られている生地なので、体の動きにあわせてフィットして着心地がいいですよね(^^)
いろんな動きに対応してくれるのは伸縮性のおかげなのですが、伸縮性があるためにミシンで縫うのが難しかったりします。
なんとか縫えたけど、「縫い終わったらビロンビロンに伸びちゃって…。」「ミシンにセットして縫おうとしたけど生地が進まないし、針が同じところを刺して糸団子ができた…。」という経験はないでしょうか?(わたしはあります)
逆にシャツやトートバッグなど、伸縮性のない素材は布帛(ふはく)と呼ばれ、ニットと違い糸をたてよこに織って作られています。
布帛は伸びないので、初心者さんでも家庭用ミシンで縫いやすい素材です。家庭用ミシンをお持ちの人で「普通の生地ならわりと簡単に縫える〜!」と感じる人も多いのではないでしょうか?
ニット生地をミシンで縫うのがむずかしい一番の理由は伸縮性ですが、「裁断したら生地が丸まる」など、ニットの種類によって他にも理由があります。
わたしも過去にいろんなニット生地を触ってきましたが、慣れない頃はお手上げな素材もありましたね。
とはいえ家庭用ミシンでもコツをつかめばちゃんとニットも縫えるので、ポイントをお伝えしていきますね٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
縫いやすいニット生地を選ぶ【伸びにくい生地がおすすめ】
ニット生地にはいろいろな種類があります。
ぬいぺ
- スムース
- リブニット(スパンフライス・スパンテレコ)
- ニットポンチ
- ダンボールニット
- 接結ニット
- スウェット(裏毛)
- 天竺
- かのこ
- 圧縮ニット
ありすぎるのでとりあえずここまでにしておきます。汗
ニットの種類によって伸縮性や厚さ、縫いやすさが違うんですよね。中でも初心者さんが縫いやすいニット生地は、
- スムース
- リブニット
- ニットポンチ
- スウェット(裏毛)
スムース
表も裏もどちらも”平編み”に見える生地です。スムースという名前だけあって肌触りがなめらかで良いので、Tシャツやベビー服、子供服にもおすすめです。
ちなみにわたしもぬいぐるみのTシャツ作りでお世話になっていて、程よい伸び感と生地の端が丸まらないので縫いやすいですよ〜(*^^*)
リブニット
”ゴム編み”で編まれているので、表面に縦しま模様の凹凸があります。Tシャツやトレーナーの襟ぐりや、トレーナーの袖口・裾などのリブに使用されています。
ちなみにリブニットはスパンフライスとスパンテレコに分けられて、
- スパンフライス薄手→Tシャツや薄手のトレーナー
- スパンテレコ厚め→トレーナーやMA-1の袖口やすその付属ニット
の違いがあります。生地がしっかりしているので初心者さんでも縫いやすいイメージです(^^)
ニットポンチ
Tシャツやワンピース、スカートやパンツなど、いろんなアイテムに幅広く使えます。
わたしもマスク作りで使いましたが、伸縮性もほどよくハリ感があるので、初心者さんも使いやすいニットだと思います(*^^*)
スウェット(裏毛)
パーカーでよくあるのがこの素材です。人間の服にも使われているので馴染みのある人も多いと思います。
欠点は生地の端が丸まるところなんですが、わたしがパーカーを作ったときは部分的に接着テープを貼ると、丸まりが緩和されて縫いやすくなりました(*^^*)
他にもダンボールニットや接結ニットなど、2枚の生地をつなぎ合わせたニット素材も扱いやすいと初心者さんに人気です(^^)
ニットをきれいに縫う、苦手意識をなくす大事なポイントは縫いやすい生地を選ぶことかな?と思います。
ちなみに天竺という素材を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?実はニットで一番定番で種類が多いのは天竺なんですよね。
天竺のデメリットは「薄手で切ったそばからくるくる丸まる」ところなんですが、どうしても気に入った生地が天竺で使いたい!というときは裏に接着芯を貼ると張りがでてマシになります。アイロンもかけやすい!
家庭用ミシンのニット縫いであるあるな悩み
家庭用ミシンでニットを縫うと、次のような悩みに直面したことはないでしょうか?
- 針穴に生地が食いこむ
- 上下の生地がずれる
- 縫っているときに生地が波打って伸びる
針穴に生地が食いこむ
わたしもたくさん経験した悩みがこれです。ニット生地を縫おうとしたら針と生地が一緒に針穴にめりこんで進まない…!という現象。進まないのに同じところばかり刺すので糸団子になり、ほどきにめちゃくちゃ苦労しました。(今でもやる)
なんでこういうことが起きるのか?というと、家庭用ミシンの針穴の大きさが原因です。家庭用ミシンはジグザグ縫いやボタンホール、他いろいろな模様縫いができるように針穴が大きめに作られているんです。
ちなみに職業用ミシンの針穴はこれ。職業用ミシンは直線縫い専用ミシンなので、針位置が動かないので針穴は小さめ。
わたしは普段職業用ミシンメインで使っていますが、ニット生地も布帛と変わらずに縫えている印象です(^^)
「じゃあ家庭用ミシンでニットを縫うのはやっぱりむずかしいのでは?」と思うかもしれませんが、生地がめりこまないように工夫をすれば大丈夫!
結論を先にいうと「紙と一緒に縫う」のがコツなんですが、詳しくは次の項目でお話しますm(_ _)m
上下の生地がずれる
ミシンの特徴として、ミシンの下には布送りの「送り歯」があるので、下側の生地はミシンが勝手に進ませてくれます。
一方で上側の布はどうでしょう?押さえで布を押さえているだけで、送る役割ははたしていません。送るどころか上から押さえているだけな感じです。
上側は送るものが何もないのに、下側は送り歯で生地が進むから縫いずれが起きちゃうんです。
これはミシンの構造上仕方がないことですが、押さえをテフロンに変えたり、摩擦を減らすことでよくなります。ミシンに「押さえ圧調整」機能がある人は圧を弱めにするとさらに効果的です(*^^*)
縫っているときに生地が波打って伸びる
「縫う前と後で、縫い終わってからのほうがなんか伸びた…。」ニット生地に慣れない頃にわたしがやりまくった失敗の一つです。笑
ミシンで伸縮性のあるニットを縫うと、送り歯と押さえで生地に圧をかけるのでどうしても伸びてしまいます。
伸びる生地を縫っているのでやむを得ないのですが、これも押さえ圧を弱めたり、テフロン押さえに変えることで軽減されますよ!
絶対伸ばしたくない部分には、裏側に接着芯を貼るとさらに効果的です。
ぬいぺ
家庭用ミシンでニット生地をきれいに縫うコツ7つ
家庭用ミシンでニット生地を縫いやすくするコツを具体的に説明しますね(^^)
ニット用の針と糸で縫う
まず準備として、ニット用の針と糸を用意します。
ニット用の針は普通のミシン針と比べて先が丸くなっているので、編んでいる生地が切れにくく、穴があくことを防いでくれます。
糸はレジロンがおすすめです。普通のミシン糸と違って伸縮性があるので、生地の伸びにも対応OK!
テフロン押さえを使う
ビニールや革を縫うときにも使いますが、テフロン押さえを使うと生地のすべりがよくなり、ミシンが進みやすくなります。
ちなみにうちには家庭用のテフロン押さえがなかったので、普通押さえにメンディングテープを貼って代用しました。
1,000円以内で買えますが、わたしと同じようにあるもので縫いたい!という人はぜひお試しください٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
紙とニットを一緒に縫う
家庭用ミシンでニットを縫うときに一番重宝している技がこれです。
下に紙を置いて、ニット生地と一緒に縫っちゃいます。
縫った後はミシン目をピリピリと破いて紙をとります。
本当は薄手のハトロン紙がいいのですが、近くにあったコピー用紙の残りを使ってみたら、問題なく縫えました(*^^*)
ニット地は柔らかく変形しやすいので、下に紙を敷くことでステッチもしやすかったです。
接着芯を貼る
特に伸ばしたくない、変形させたくないパーツには接着芯や伸び止めテープを貼るのがおすすめ!
生地の伸縮性についていけるように、ストレッチタイプの接着芯やテープがいいです(*^^*)
上側の生地を少しずらす
これはニットの縫いずれ予防にわたしがよくやる方法なのですが、上側の生地は下より進みにくいので、あえて縫う前からずらしておきます。
下の生地より0.2~3 ㎝ほど出して置くことで、縫い終わりがぴったりになるんです٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
指や小バサミ(目打ち)で押しこむ
縫いずれ防止にもう一つ効果的なのが、指や小バサミで押しこむ方法です。
伸び気味な生地を進行方向に力をくわえてあげることで、ミシンが進みやすくなります。
とくに厚みがある部分は家庭用ミシンは苦手な子が多いので、助けてあげるイメージですね。
わたしはそばにあった小バサミを使っていますが、目打ちでもOKです(*^^*)
紙やすりをはさむ
紙やすりを押さえと生地の間にはさむとミシンの進みがよくなり、伸び防止になります。
やすりのざらざらした面をニットにつけるのがポイント!
やすりは硬くて針が折れる可能性があるので、針には当てないように気をつけてくださいm(_ _)m
【さらに便利】ニット縫い向けの家庭用ミシンの機能
さらにニット生地縫いに便利な家庭用ミシンの機能があります。
- 押さえ圧調整
- ニット縫い機能(伸縮縫い・三重縫い)
この機能はちょっとお高めな高性能ミシンについているのですが、ある方はぜひ試してみてくださいm(_ _)m
ニットは伸びやすいので、押さえ圧を弱め(小さい数字)にあわせます。
わたしの家庭用ミシンにはついていなかったので、写真は職業用のものです。生地にもよりますが、0~1くらいが目安なんじゃないかな。
模様縫いの種類が豊富なミシンなら、ニットに適した伸縮縫いや三重縫いがあるものも。
伸縮縫いはパッと見普通の直線縫いなのですが、よく見ると斜めに糸がかかっています。なので普通の直線縫いよりも伸びがいいんですよ(*^^*)
さらに伸縮縫いよりもよく伸びるのが三重縫いです。
これもわたしの家庭用ミシンにない機能なので言葉の説明だけで申し訳ないのですが、直線縫いを3本並べたような模様。(「家庭用ミシン 三重縫い」で検索したら出てくると思いますm(_ _)m)
全身タイツやレオタード、水着は直線縫いや伸縮縫いの伸び率では補い切れなくて糸が切れてしまうのですが、三重縫いをすれば縫えた!着れた!という話を聞いたことがあります。
コスプレや特殊なコスチューム作りでレオタードを縫いたい!という人は、三重縫いができるミシンを持っていると重宝しそうですね٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
これらの機能が備わったミシンも紹介しておきますね。ジャノメの最新機種NP3000です。
もっと伸びるニット生地を縫いたいならロックミシンがおすすめ
家庭用ミシンや職業用ミシンよりもニット縫いに特化しているのがロックミシンです。
ロックミシンの縫い目には適度なゆるみがあり、そのゆるみが生地の伸縮に最適。ロックミシンの機能を使えば、Tシャツやトレーナーは普通のミシンがなくてもロックミシンだけで作れます(^^)
またロックミシンには「差動」という機能があって、縫うときに生地を伸ばしたり縮めたり調整できるんです。なので、伸びやすい(伸縮性の大きい)生地も伸ばすことなく縫えます。わたしもロックミシンに助けてもらってますm(_ _)m
ニットを縫う機会が多い、ニット生地で作ったお洋服を売りたい方は、ロックミシンがおすすめです。家庭用ミシンとセットで使えば創作の幅も広がります(*^^*)
わたしの経験をふまえてロックミシンについて解説した記事もあるので、参考になれば!
ロックミシンとは?おすすめはこれ!ロックミシンの機能や選び方も解説【2023最新】
今回は家庭用ミシンでニットを縫うコツについてまとめてみました。いかがだったでしょうか?
ニットに特化した機能がある家庭用ミシンもありますが、ちょっとの工夫で改善できるコツもご紹介したので、ぜひ試してみてください(*^^*)
「前よりニット縫いの苦手意識がなくなった!」と感じてもらえたら嬉しいです♪